【小説】うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。2【感想】

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青年、幼女を実家に連れていく。

メインはデイルとラティナ、二人きりでのデイルの故郷への旅。

ツッコミ不在で24時間一緒にいる二人がベッタベタになるのは必然。

初めて外の世界を見て目をキラキラさせるラティナを見て甘やかしまくってしまうのも仕方ない(貝を見てその場に留まってしまう姿なんか容易に想像がつく)、同時にさりげなくマナー教育をしたりするなどただの親バカではなく将来のことを見越しているあたりデイルのスペックの高さが見受けられる。

一方、デイルのために嫁スキルをどんどん向上させるラティナの健気さも目を引く。今回はさらにビーストテイマーのスキルまで習得し、動物と戯れる姿でデイルを魅了する。とにかくラティナの描写には作者の力の入りっぷりが半端ない。

 

そして1巻時点では凄腕冒険者程度の印象だったデイルだが、類まれなる勇者の適性を持っていたため、故郷を離れて戦い続けることになってしまったことが明かされる。

戦いに明け暮れて心をすり減らした彼が出会ったのがラティナだったのだ。

今の姿からは想像できないほど荒れていたデイルの救いになったのがラティナ。ラティナはデイルに命を救われたが、同時にデイルもラティナに心を救われていたことが明かされる。

お互いにもうかけがえのない存在になっていたのだった。正に相思相愛(地の文であっさりこんなこと書いてあってドキドキした)

 

勇者デイルが相対するのは魔王。魔王はラティナたち魔人族の王。魔王の事情について意味深げに語るラティナの様子から、二人のこのさきがどうなるか、なんとなく(悪い方向で)予想ができてしまう。

 

しかし、それと同時にラティナがデイルの実家の面々に認められ、デイルの弟の結婚式を見守る姿からは、二人の将来ももうそうなっちゃうってことなんでしょ!?という予感もしてしまう。

 

いろいろと先の展開が気になりつつも、普段とは違った場所での親娘の甘々っぷりを味わえる2巻。