【小説】四つ子ぐらし(4) 再会の遊園地【感想】

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ツインテールの元気っ子、二鳥メインの話。

 

遊園地に来た四姉妹+三風を狙う湊くん、前回登場の大河内杏、直幸の7人で訪れた遊園地。

湊くんが気になって絶叫マシンに挑戦する三風、微妙な距離感の四月と直幸、と恋愛関係も動きがあってくすぐったい描写も多い。三風ちゃん、考え直そう。

楽しいばかりと思われた遊園地だが、偶然二鳥の”弟”と出会ったことで事態は一変。

今までの言動から、そこそこ裕福な家の養子であったことが察せられた二鳥。

そんな二鳥がなぜ子供だけの共同生活をすることになったことがついに語られる。

養父母に実の子供が生まれたことで二鳥の境遇が一変。恵まれていたと思われた二鳥が四姉妹の中でも最も辛い家庭環境だったかもしれないことが明かされる。

二鳥と養父母の間に出来た溝を埋めるべく四姉妹が奮闘するが…

結末はこのシリーズでは今までにないビターエンド。

悲しみを乗り越えて四姉妹の絆は深まるのだった。

 

相変わらず四姉妹のやり取りは微笑ましい。遊園地の楽しみ方、お弁当作りにも個性が出ている。

そして四人が力を合わせて事件?は一応解決するが、ラストは切ない締めとなった。完璧なハッピーエンドにならなかったのは意外。でもその分四人の絆が更に強くなった。これで一通り過去は明らかになったが今後はどうなるのか。

下の二人が奥手ながら男子と距離を詰めているが、上の二人はどうなるのか。表紙が色っぽすぎる一花に男が寄り付かないことを祈るのみである。